離される頃には、私の身体の力は抜けて、拓海に支えてもらえないと、立っていられなかった。 「これから覚悟しててね?お姫様?」 拓海は、甘く、いじわるにそう言った。 そして、私の口の中には、いつの間にか少し小さくなった飴玉が入っている。 その飴玉は、極上に甘かったーー。 飴玉ひとつ、メロウ味。 その味は私にしか分からない。