飴玉ひとつ、メロウ味



その時、拓海が聞こえるギリギリの小さい声で呟いた。



「ーー早く、認めればいいのに......」


「っ......!あんたになんか、これっぽっちも魅力なんて感じない」



私は、思ってもいない事を強がって言ってしまった。


もう、魅力なんてとっくに感じているのに......。

ドキドキ鳴り止まないのに......。

1度言った言葉は、もう取り消せないーー。



「そういう事にしといてあげる」



拓海は、また余裕そうな雰囲気でそう言った。