飴玉ひとつ、メロウ味



〈2日目〉


放課後になり、今日も私は空き教室に向かう。


だけど、昨日とは打って変わって、少し気が軽かった。


また、簡単なことならクリアできるだろうし......。

寝ないようにだけ気をつけよう。


そう決意して、ドアをガラッと開けた。



「おう、来たな」



ドアの音に反応したのは、窓際の床に座って壁に背を預けている拓海。


まさか、今日も寝るって言わないよね?

そう私が思うのも、仕方ないだろう。

だって、昨日の私と同じ体制だったからーー。


そこから少し横に体を倒せば、簡単に寝っ転がれる。



「今日は何すればいいの?」



私の同様がバレないように、平常心を装って聞いた。



「こっち来て」



手招きされて、警戒しながらもゆっくり近づく。

まさか、本当にーー?

身構えていたのに、今日は突然ではなかった。



「ちょっと、ここに後ろ向いて座って?」