「なんで笑うんですか?!」
「ハハ!悪い!でも、大丈夫だって。」
「なにが大丈夫なんですか?わたしは本気で、」
「いや、ほんと。だって、この電話中ほとんどお前が喋ってるし。」
「あ……。」
そこで、自分がいかに長々とスピーチをしていたか気づいたようで、さっきまでの勢いはどこへやら、急に大人しくなってしまった。
「ここまで成長したんだ。絶対、大丈夫だって。な?」
「でも……。」
「もしまた失敗して落ち込んじまったら、蕎麦でもケーキでも奢ってやるから。」
「神崎さん……。ありがとうございます。がんばってみます!」
そうだ。こいつは根性のある奴だ。
やれと言われれば、うだうだしようが、最後には必ず頑張れる。
だから、これで良かったんだよな?