「指輪も、エステも、美容院も、服も2人が準備してくれたんだよね…ありがとう」

「指輪は、違うわよ。向井さんが事前にいくつか見て、頼んでたらしいわよ。私は、ただ、指のサイズを確認して、あのお店に連れて行くだけでよかったの。後は莉子ちゃんが気にいった物を向井さんが買いに行って、あのホテルでプロポーズだったのよね」

「向井さんの予定ではね…」

「いくらサプライズしたいからってね…私達は、今日プロポーズされるかもってわかってたから、お洒落して迎えたわよ。でもね、莉子ちゃんは、知らないで突然プロポーズされるのよ。その時、お洒落してなかったら、後で絶対、後悔するのは女の方なのよ」

「だからね…私達でお節介をやいたの。ごめんね」

「ありがとう…2人のおかげで素敵なプロポーズだったよ」

「そう、お節介やいてよかったわ」

丁度、そこへお料理が運ばれてきて、3人で食事を楽しんで、今後の3人の結婚生活の予定を企てたのだった。

子供を作るなら同級生にするとか…

同じ地区に住んで行き来するとか…

まぁ、いろいろ…尽きることのない話に花を咲かせた。

その帰りの夕方、家庭のある2人と分かれて駅前をふらついていたら、小野寺さんと偶然遭遇した。