少しすると、私の番が回ってきた。

心臓がバクバク言ってる。

「莉乃、頑張れ」

お母さんが横で応援してくれた。

私は、抽選器のハンドルを握り心を落ち着かせるため深呼吸をしたあと、大きく回した。

ガラガラ‥‥‥

‥‥‥コロン

いつもは何も当たらずハズレのお菓子を貰う私だけど、今日は違った。

ーーカランカラン

「おめでとうございます!」

店員さんがうるさいほどハンドベルを鳴らした後、私に“あるもの”を渡してくれた。

それは、狙っていた遊園地ペアチケット!

まさか、本当に当たるなんて!

「やったー!」

あまりの嬉しさにガッツポーズをした。