「二階堂くん!いないの?!」 でももう遅い。 出会ってしまったから。 こんなにも、二階堂くんのことで頭がいっぱいな自分がいるんだから。 お願いだから、わたしに会って。 あなたの口から真実をきかせて。 もう、すべてを諦めたような顔をしなくていいから。 「いるならでてきてよ!!」 「ったく、うるせえな」 「二階堂くん!!」 いた。 彼は、屋上にあるはしごを上ったところにいた。 そこからわたしを見下ろしている。 とても迷惑そうな顔で。