「ふふっ…ただの憧れを恋と間違えないで下さいね。さぁ、そろそろ教室に戻りましょうか。」


かわいいな、なんて思いつつも突き放すの忘れずに。


俺の口調が変わったことで、感じ取ったのだろう。


「よかった…じゃあ、私帰ります。さようなら。」


相原はにこやかに笑いながら、俺に言ってきた。


「はい、さようなら。」


階段を降りて、教室と職員室がある1階で別れた。


「…ありがとな。」


相原が見えなくなる瞬間、呟いた。


聞こえたであろう相原は、振り返らずに教室へと戻っていった。