俺の好きな子はあいつ

職員室に戻ると、旗本先生が考え込んだ表情で俺の席を見つめていた。


「あ、小原、、、」


声をかけようとした旗本先生は、俺の顔を見て言葉を止めた。


おそらく、相当ひどい顔をしているのだろう。


「旗本先生。。生徒が来たら、俺はしばらく戻らないって伝えてください。」


そう一言だけ告げると、先生の返事も聞かないまま職員室を出て、いつもの4階の渡り廊下にやってきた。


「ここの景色はいつでも綺麗だな。こんなことで悩むなんて、、俺も弱い男だな。」


自嘲気味の笑みがふと溢れた。その時。