「……さて、終わりましたね。」


「2人でやれば早く終わった。良かったね、先生。」


「えぇ、助かりました。時間も遅くなったのでもう帰って大丈夫ですよ。ありがとう。」


書類をまとめてカゴに入れ、職員室に戻ろうと教室を出かけた時。


「せんせ、またいつでも呼び出して良いよ。息抜きくらい付き合ってあげるから!」


そう相原が言ってくれた。


「……ありがとう。君は本当に………(俺のことをよく分かってるな……)」


「え?」


「いや、なんでもない。何かあったらお手伝い頼みますね。それではさようなら。」


今日は何回本音が飛び出そうになったのか。


気を引き締めないと、と思いながら職員室に戻るのだった。