また木次の後輩いびりか、とうんざりしつつ。

「2人とも早いですね〜」

と笑顔で体育館に入る。

「だってー、先生と話したいから。それに早く練習したいし〜」

俺が入った瞬間声が変わる木次。

どうも俺に気があるみたいで、俺の前では良い子ちゃんを演じている。

俺は別にどうとも思わないし、他の生徒からの噂も聞いているため、あまり相手にはしないようにしている。

「相原さん、シャトルだしお願いします。」

側にいた相原に声をかけると、すごい形相で木次がこっちに目を向けているのを感じた。

これが1年続くのか…

相原は相原で、年明けからずっとよそよそしくしている。

それが寂しくて、もっと相原といたいために、そばにいるからというのを口実にシャトル出しを頼んでいるとは俺しか知らない。