「皆、こんな私だったけどついてきてくれてありがとう。やっぱり、あともう少し右に打てば、とか相手が違ったら、とか考えてしまうし、悔しい。だけど、全力でやりきれたことで後悔はなかった。これからも、様々な経験を糧に更なる高みを目指して下さい。応援しています!」

部長の最後の言葉に、同級生はもちろん、後輩も泣いていた。

皆に慕われる部長だったのだとつくづく感じる。

そして、2年生が最上級生となり、新体制となった。

新部長は優しく、丁寧に指導して後輩からも信頼されているものの、新副部長はどうも俺につきまとう感じがしてちょっと嫌だった。

コートを陣取って自分達だけで練習しようとしたり、後輩達をパシリに使ったりしているようで、何人かの1年生から苦情を受け、注意したこともあった。