あの日の俺の読み通り、バド部に入部した相原。


入部届けを持ってきた時のあの嫌そうな顔は面白くて忘れられない。


それでも今では、クラスでもクラブでも友達もできて毎日楽しそうにしている。


そろそろテスト期間になるため、勉強を始めた生徒がちらほら質問にやってくる。


たまには朝から職員室前で待っていることさえある。


寝不足気味で通勤したために今日はいないことを願いつつ、職員室に向かうと生徒がいるのが見えた。


まじか…でも、あの姿は相原か？


「相原さん？」


「……おはようございます。小原先生。」


「手に持ってるものからして、質問ですね。あっちの小部屋に行きましょう。」


相原が質問に来るのは珍しい。


にも関わらず、空いている時間に来たあたり相原らしい。


こいつと2人でいるってなかなかにない機会だな、なんて考える。


何問かつまずいていたみたいで、説明するとスッキリした顔になっていた。


飲み込みが早いみたいだ。


質問が終わり、相原を返そうとしたものの、ふと聞いてみたくなった。