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文化祭が終わった。


1日目の劇は、相原のセリフこそよかったものの、途中で照明が間違えたり、セリフが飛んだり割とボロボロだった。


劇場を出た途端皆が皆泣き出した。


全員が「私が悪かった」と口に出して、後悔していた。


側で見ていて心苦しかった。


声をかけようかと歩き始めたとき。


「…悪かったって後悔してるなら、改善できる点がいっぱいあるでしょ。今日はまだ練習。明日が本番だよ。」


相原の声が聞こえた。


「今日は確かに1日目、でも審査は明日でしょ?今日のお客さんには悪いかもしれないけど、今日は今日。明日は明日。今日を悔やんでめそめそしてるくらいなら、明日に向けて練習した方が良い。」


「…水華の言う通りだね。」


「そうだよ、私達、もっと練習しなきゃ。」


「頑張ろう!明日に向けて!」


泣いていた子が泣き止み、励まし合い、楽屋に戻っていく。


俺が声をかけるまでもなかったか。


やはり、あいつはこのクラスでの存在が大きい。


皆が泣き止み歩いていく姿をぼーっと見ていた相原に近づくと、ポンっと頭に手を乗せた。