俺の好きな子はあいつ

「先生、ありがとう。これで最後でした。」


そう言ってはにかむ彼女は、この量の数学を1日で終わらしたと言う。


数学の点数はめちゃめちゃ良かったもんな…


「相原さんは数学が好きですか?」


「もちろん!でも、好きになったのは先生のおかげだよ?中学の数学って難しくなりそうって考えてたけど…先生の教え方、めっちゃわかりやすいから…」


「ふふ、ありがとうございます。そう言っていただけると先生も嬉しい。」


数学が好きだと言う理由が、俺の教え方が上手だからなんて言ってくれる彼女が本当に愛おしい。


俺はいつのまに彼女にここまで惚れてたのだろうか…


「あ、私そろそろ帰ります。ありがとうございました。…あと、合宿お疲れ様でした。」


流石だ。やはりこうして俺をねぎらってくれるのは、相原ぐらいしかいない。


礼を言って、職員室に戻ろうと小部屋を出たら聞こえてしまった。


「僕も嬉しいって言われたら嬉しすぎる。先生だから、数学が好きになったんだよ…」


「俺だから、か…」


夏休みが終わるまであと1週間。