「やっぱサヤのメガネいいな。」

そう言ってアイツは私のメガネをかけた。

朝イチで話す会話がこれで驚いた。

私は今井 さやか。メガネをかけている。
ごくごくふつうの、細い黒ぶちメガネ。

なのにこいつ、高梨 コウタは私のメガネがお気に入り。度数がちょうどいいとかナンとか。

今日も、登校して席についた瞬間スルリとメガネをうばわれた。

そんなんなら自分のをかえよ、と時々思う。

けど、言えない。

なぜなら、