廻天の王女と太陽の騎士は穏やかに恋をする

「でも、これで私もようやく安心出来るわ。ねぇ、お父さん。」

「そうだな。それで、式はいつ挙げるんだ?」



(……式?)



「僕はいつでも。
紗季さん次第って感じかな。」

そう言って、翔吾さんは私の方を見て優しく微笑みました。



「それじゃあ、早い方が良いわよね。
紗季さんは、何か希望はあるの?」

「あ、あの…
先日、翔吾さんにも話したんですが、わ、私、家事もあんまり出来ませんし…」

「そんなこと、全然気にしなくて良いのよ。
私だって、嫁いで来た時はお味噌汁さえ作れなかったんだから。」

「えっ!?」

「今は、レトルトだって冷凍食品だってあるんだし、なんなら外食にでも行けば良いじゃないか。」

ご両親の言葉に、私はびっくりし過ぎて、何も言えなくなりました。



「紗季さん、まだそんなこと気にしてたの?」

「で、でも、私…多分、働くことも出来ませんし…」

「あら、翔吾。
紗季さんに働いて欲しいって頼んだの?」

「まさか。そんなこと頼まないよ。」

「贅沢さえしなければ、翔吾の給料だけでもやっていけるだろう。
それとも翔吾…おまえの給料はそんなに少ないのか?」

そう言って、三人は楽しそうに笑いました。
私だけがどうしたら良いのか戸惑い、笑うことが出来ずにいました。