廻天の王女と太陽の騎士は穏やかに恋をする

「さぁ、とにかく中へ。」

「は、はい。」

思いがけない展開に、私はとにかく戸惑って、翔吾さんの方を見ました。
翔吾さんは、そんな私の心の内を知ってか知らずしてか、ただ微笑みながら頷くだけでした。







「いらっしゃい。
よく訪ねてくれたね。
翔吾の父です。」

「初めまして。
内山紗季です。」

座敷に通され、そこで翔吾さんのお父様にお会いしました。
翔吾さんと雰囲気が似ていて、快活そうな男性でした。



「実はね、今日、ここに連れて来ることは、紗季さんには秘密だったんだ。
だから、紗季さんは今、かなり戸惑ってると思う。」

「まぁ!なんてこと…!
紗季さん…本当にごめんなさいね。」

「え?い、いえ……」

そうは言いましたが、内心はとても困惑していました。
全く心の準備が出来てませんでしたから。
と、いうよりも、翔吾さんのご両親の所へ行こうと言われたら、私は間違いなくそれを断っていたでしょう。



翔吾さんのご両親は、嫌な顔ひとつせず、私をもてなしてくれました。
お昼には、お母様の手料理をいただき、食後のスイーツをみんなで食べながら、他愛ない話に花を咲かせました。