廻天の王女と太陽の騎士は穏やかに恋をする

「あっ!」

「えっ!?」

突然、小林さんが声を上げたので、私もびっくりして同じように声を上げてしまいました。



「付けてくれてるんですね?」

「え?」

「ありがとう!内山さん。
とても嬉しいです。
じゃあ、とりあえず、ドライブでもしましょうか?」

「え?は、はい。」

小林さんが何のことを言ってるのかわかりませんでしたが、それを訊ねる機会を逃してしまいました。
車は滑るように駐車場を出ていきました。



「内山さん、乗り物酔いとかはありますか?」

「いえ、大丈夫です。」

こちらの乗り物は車も電車もバスも、馬車の揺れとは比較にならない程揺れません。
ですから、酔ったことは全くありませんでした。



「もし、具合が悪くなったら、我慢せずにすぐ言って下さいね。」

「はい。」

こんなにも気遣って下さるとは、本当に優しい人だと思いました。



「内山さん…LINEのやりとりでも思ったんですが、なんだか少し雰囲気が変わりましたね。」

「えっ!?そ、そうですか?
どんな風に変わりましたか?」

「なんていうか…以前よりも落ち着いた感じ…かな?」

落ち着いたといえば聞こえが良いですが、多分、私の反応が鈍いということではないかと思いました。
やはり、私はうまく立ち回れていないのでしょう。
それは自分でも自覚がありました。
文章にしろ、言葉にしろ、まだ私はうまく返せないのです。