「さ、紗季!」

「い、いや、違う!こ、この方は…」



それは一瞬の出来事でした。
私は眩い光と泡のようなものに包まれ、再び目を開けた時、あたりの光景はすっかりと変わっていました。



(こ、ここは…)



私は横たわったまま、あたりを見回しました。
そこは狭くておかしな部屋でした。
部屋の中はまるで昼間のように明るく、見た事のないようなものが、いくつも置いてありました。
そして、そこには目を丸くする中年の男女がいたのです。
二人は私に駆け寄りました。



「……もしかしたら、シャルア様……ではございませんか?」

男性からの問いかけに、私は小さく頷きました。
その時、眩しい光と共に、サンドラが姿を現しました。



「シャルア様、大丈夫ですか!?」

「ええ…なんともありません。」

「シャルア様を寝台へ。早く!」

サンドラが厳しい口調でそう言いました。



「は、はい。」

男性が私を抱き上げました。