何だよ。って呆れた半面、俺の中で嫉妬という感情が生まれた。
陽葵に触るな。近づくな。
そんな事言えるわけもなく、言葉を飲み込んだ俺は溜め息をついた。
陽葵は何で男を誘ったんだろう…。
彼氏…か?
「溜め息…つかないでよ…」
「…え?」
気のせいか、陽葵の声が震えてる気がして
「ゆうくんにとってそれだけの事かも知れないけど、ゆうくんが取ってくれたウィンナー…他の人にあげたくなかった…!」
ゴクッと喉が鳴った。
バカ。
そんな可愛い事言うな。我慢できなくなるだろ。
陽葵をギュッと抱きしめた。
初めて自分から抱きしめ、陽葵の柔らかくて小さい身体に妹じゃない“女”を感じた。
陽葵が愛しくてたまらない。
「ごめんな、陽葵。陽葵には何回でも取ってあげるから」
ダメだ。抱きしめ返す陽葵が可愛すぎてキツい。
我慢、出来なくなりそう。
「光くん、俺の大事な陽葵に意地悪しないでもらえるかな?」
陽葵に触れて欲しくない思いから、少しだけ強めに光くんを睨んだ。
「…はい」
良い返事ではなかったけど、もう大丈夫だろ。
それより陽葵から離れないと、俺がまずい。
離れようと手を離すが、陽葵が引っ付いたまま離れない。
「陽葵、どうした?もう意地悪しないって言ってるぞ?」

