「祐介もう交代?」
「うるさい。蓮は何もやってないだろ」
ビールに手を伸ばしたゆうくん。
家で見ないからわかんなかったけど、そっか。3つ上って事はゆうくんもう20歳だもんね。
…あれ?周りを見渡してもあっちゃん達の姿が見えない。
キョロキョロしてるとお姉さんと目が合った。
「あ、あっちゃん達は…」
「あぁ、あの子達ならホラ、涼しいからってあっちに行ったわよ」
指した方を見ると、影になった所で座って食べてる2人。
「ほんとだ…」
「陽葵は行かないの?」
「んーん。まだ行かない。ゆうくんと一緒に食べる」
そう言ってゆうくんの隣に座った私。
「ウィンナー食べるだろ?」
「うん!」
「ほら、肉もこれくらいで良いか?」
「ありがとう、ゆうくんっ」
「ブハッ」
急に笑い出した蓮くん。
「兄と妹みたいだな」
「それ私も思った。歳が離れた幼なじみってそんな感じなの?」
…私達、兄妹に見られるのかな…?
ジーッとゆうくんを見つめる。
たしかにゆうくんは私のお兄ちゃんみたいな人。
だからドキドキはしないはずなのに…

