そういって千葉は耳に付けているイヤフォンのようなものをトンッと軽く叩くと


「では、準備が整いましたのでそちらの時計を身につけ、ビルの外にいるものに声をかけてください。」


そういって千葉は足早にエレベーターにの乗って閉まるのボタンを押した。


「おい、俺は戻るなんて一言も...」


言い終わる前にエレベーターの扉はガチャッという音を立てて閉まってしまった。


「いったいなんだったんだ。」


そう呟いた俺は時計をまじまじと見つめていた。


「でも、もし本当に戻れるとしたら...」


俺は怪しいとは思いながらも、あの事件についてなにか手がかりがつかめるならと思い時計を付けていた。