雨音だけが響く静かな夜。
3人の姿がぼんやりと見える。

「姉貴……」

その人は静かに優しく微笑んだ。

キラッ。
月明かりを反射させて何かが光った。

「やめてっ…!!!!」

『もう遅い。』
「ダメーーーーーーーーーっっ!!」

……

気づいた時には、周りは血で汚れていた。
横たわる2つのからだ。
座りこむ小さいからだ。
白く小さい拳は、汚く染まっていた。