あなたに好きと言えるまで

それから私は退院した。

空くんに連絡して迎えに来てくれた。

「もう、大丈夫か？」

「うん、大丈夫だよ。」

やっぱり、心配してくれていたんだ。

空くんから聞いた事なんだけど

あの時空くんに教えてくれたクラスの女子が

教えてくれたおかげで私は軽い脱水症状で済んで良かった。


「明日からまた迎えに来るから待ってて。」

「うん、ありがとう。」

私は気づいた。

私は空くんのことが好きなんだと。

でも、付き合ったとしても空くんに迷惑かけてしまう。


もしこの世から消えたら空くんが1人になってしまう。

その怖さが私を不安にさせる。


次の日から空くんと一緒に学校に行くことが出来た。
私を閉じ込めた犯人に謝罪して貰うために。


「怖くないか？」

「本当は怖いけど空くんが居てくれるから大丈夫だよ。」

私と空くんで犯人グループの女子達のことろに来た。


「君たちだよね？柚杏を閉じ込めたの？」


「それがどうしたの？だって、平原さんがうざいんだもん。嫌いだし（笑）」


私は、涙を溜めながら聞いていた。

「俺はそう言うの嫌いだから。」


女子達は驚いていた。


「柚杏は、俺の大事な人だから二度近付くなよ！俺の妹にも近付くなよ。」


「あっそ、好きにすれば？」


そう言って去っていった。


私は、嬉しかった。

溜めていた涙が溢れて来た。


「柚杏、俺が絶対に守るから」

優しく頭を撫でてくれた。


その手は大きくて暖かくて幸せだった。