「誠ちゃん、ありがとう」



私は、誠也が言った事を忘れないように、その言葉を頭の中で繰り返す。



「はぁ、この天然はどれだけ俺を煽るんだ......」



幸せでいっぱいの私には、誠也の小さな呟きは聞こえていなかったーー。