真由side
皇さんが出ていった後私はソファでため息をついた。
「あの子は……どう今のお話を捉えるのかしら」
吸血鬼から離れるのか、それともまだいるのか。
私は離れることをオススメしたけどね。
「吸血鬼なんていない方がいいに決まってる」
そう呟いて首元から隠していたロケットペンダントを取り出す。
開けると笑顔の両親と私。
吸血鬼によって私達の幸せを壊された。
殺された両親を見て吸血鬼に殺意を抱いた。
許さない、殺してやる。 と
もう二度と私と同じような思いを他の人にさせたくない。
その一心で私はこの学園に入り、ヴァンパイアハンターになったのだ。
やっぱり吸血鬼は愚かだ。
自我を失い、無闇に人を傷つけるバケモノ。
吸血鬼なんて
「大嫌いだ」
ロケットペンダントにある写真に1つのシミが出来ていた。