妃奈side

「ここは……?」

「ここはヴァンパイアハンター専用の……館、と言うべきかしら」

連れてこられたのは大きな館。
しかも学園内の敷地にある。

「す、凄い……」

「さて、入りましょ」

大きな扉を開けるとヴァンパイアハンターの人が一斉にこちらを見る。

「花山院先輩お疲れ様です」

一斉に花山院先輩に向けて頭を下げる。
花山院先輩相当信頼されてるんだな……

「お疲れ様」

一言だけいって花山院先輩は通り過ぎる。
歩く度にマントがヒラヒラ揺れている。

ヴァンパイアハンター専用の服なのかな……かっこいい!

「好きなところに座ってちょうだい」

大きなソファに連れていかれて恐る恐る座る。
あ、ふかふかだ


「あの、お話したいことって……」

「お話といのはね……吸血鬼の事についてなの」

花山院先輩は真っ直ぐにこちらを見る。

「皇さんの首……契約してるわよね」

「あっ……そうみたいなんです。昔付けられたらしいんですけどよく覚えてなくて」

首元をそっと座ると契約の印が少し熱くなった気がした。