「まさか……血が足りない……?」
「どしたの妃奈、大丈夫?」
ブツブツ呟く私を胡桃が心配そうに顔を覗き込む。
「紅が具合悪そうで……なんだから心配」
「ありゃりゃほんとだ、暑さでやられたのかな?」
なんか不安だ……よし、紅に話を聞こう。
「胡桃、私紅のところに行ってくる」
「うん……え? 妃奈?!」
「心配だから話してくる、先生に事情話しておいて!!」
「え、あ、うん分かった気をつけてね?」
私は胡桃にそう伝えて紅の元に走った。
クラスの人達が何事かと私を見てくるけど気にしない。
なんだか嫌な予感がする。