時は流れ6月、夏が始まろうとしていた。
あれから私はまだ紅に血をあげたことがない。

(現代の吸血鬼って色々と便利なんだな……)


今は5時限目の体育の真っ最中。
今日は校庭でリレーをやるらしい。

それにしても……

「あっっっつ!」

太陽の光がジリジリと肌にあたる。
暑いのは苦手……

「今日は一段と暑いね、直ぐに喉乾いちゃう」

パタパタと手を仰いでいる胡桃。
額からは汗が少し流れている。

食後の体育はほんとにキツい……てか鬼()

するとクラスの1部の女子たちが違う方向を向いてきゃあきゃあ何か言っている。
なんだあれ……??

「あー、そーいえばあっちで生徒会長さん達のクラスが運動してるらしーね」