それより、なんで私なんかを生徒会室に誘ったんだろ?
「あの、なんで私を呼んだんですか……?」
「それはね、妃奈さんに話があるから」
話……? 私なにかしたっけ……?
「単刀直入に言うね、俺達は“吸血鬼”だ」
「吸血鬼?!」
胡桃の言ってた言葉を思い出す。
4人とも吸血鬼なの……?
「この学園には吸血鬼もいることは知ってるよね? 吸血鬼は人間ととある契約ができる」
「契約……?」
「そう、実は俺と妃奈さん……妃奈は契約を結んでるんだ」
「え、嘘」
だって私と紅さんが会ったのはついさっき。
いつ契約したっていうの……?
「実は昔……そうだな、“7年前”に」
7年前……??
「妃奈ちゃんのその首にあるのが証拠だよ」
紫夕さんが私に鏡を渡してくれる。
「これって……!」
ずっと気になってた首の痕。
何かの傷かと思ってたけど妙に形が十字架みたいで……まさかこれが契約の印だなんて。
「妃奈には生徒会に入って欲しいんだ」
「なんで……ですか?」
「妃奈を守るため……かな」
そう言って紅さんは私を見る。