暴君陛下の愛したメイドⅠ《修正版》



そう言って、可愛らしい笑顔を浮かべるのは綺麗なブロンドの髪をくるりと巻いた、二つ結びのメイド。


見た目的にまだ若く、年齢は十五歳くらいに見える。


「貴女の名前は?」


「私はリリアン・シェパードと申します!アニ様がこのお城に滞在されている間、身の回りのお世話を命じられました」


目は大きくて、まつ毛も長い。


メイド…と言うよりも、どこかのお嬢様って感じもする。


「失礼だけど……リリアンは何歳なの?」


「私は今年で十五歳になります!」


今年で十五歳と言う事は…今は十四歳という事よね?余程の理由がないと、その歳で城の仕事には就かないはずだけど…。


リリアンは訳ありという感じはしない。


ちなみにお城の仕事は十三歳から就けるようになっており、未成年の場合は親の承諾が必要となる。


私は十三歳から使用人として働いているし、その他にも貧しい境遇の子は十三歳から試験を受けに来ていた。


珍しくはない……。


リリアンもこう見えて、何かしらの理由があるのかもしれない。