そして隣で下を向いてる和泉を軽くペシッと叩く。
「いたっ!」
「なんで話さないのよー!」
「だ、だって……」
和泉は加藤、ではなくその隣にいた荒井くんのことが好き。
和泉から直接聞いたわけじゃないけど部活中和泉が荒井くんをジッと見てたからもしや?と思って聞いたらその通りだった。
あたしが話している間和泉と荒井くんは向かい合っていた状態なのに全然話しかける気配がなかった。
和泉は見た目と違って(失礼)かなり奥手。
「後でちゃんと話すんだよ?」
「うん…」
なんて言ってるけど、あたしもそうだ。
毎日なんで話しかけなかったんだろうって後悔ばっかりしてる。
和泉にばっか言ってられないな…。
そしてあたし達はモップ掛けを終わらせてもう誰もいない部室で着替えを済ませて駅前のファーストフード店に向かった。
