「俺のでよければ東雲にあげる」
…え?
今、あげるって…?
「い、いいんですか⁉︎」
「うん。先輩も同級生も後輩もあんま知らない子だったし、知ってる子の方がいいなって思って」
あ、なんだそういうことか。
知ってるやつだからってことか…。
それに先輩からも声かけられてたの凄すぎます先輩。
でもくれることは嬉しいことだよね。
少し複雑だけど…なんて思ってシュンとしてると
「嘘だよ。純粋に東雲がいいなって思ったから東雲にした」
「へっ⁉︎」
「俺のあげるから東雲のもちょうだいよ」
「ちょっ…情報量が多くて…!」
あたしは先輩から目を逸らして今なにが起きてるのか整理する。
先輩があたしのこといいって思ってくれて交換してくれるってこと?
そしてあたしのくれって…?
「あ、あた、あたしのは臭いのであげられません!!」
「そんなこと言ったら俺も臭いから嫌だよ。持って帰る」
「いやそれは!」
あたしはガシッと先輩の手を掴む。
「そんなに欲しいの?」
「っ、欲しいです」
「じゃあ東雲のもちょうだい」
あたしは自分の頭につけてたハチマキを取って渋々渡す。
そして先輩もあたしにハチマキを渡してくれた。
先輩のハチマキ…っ!
