「おいお前なんで名前知ってんだよ〜」
そう言って茶化す男の人。
「いやだってマネージャーだしこの前謎に自己紹介し合ったもんな?」
フッと笑ってあたしに問いかける顔がカッコよすぎて思わず固まりそうになった。
「はい!その節は…」
「んでこっちの男は加藤冬馬。お前ら取って食うなよ?」
「悠月はあたし達の事なんだと思ってんのよ」
そう言ってみんなで笑い合っていて、またモヤっとする。
いいな…同級生。
羨ましい。
「つかそろそろ1組に場所変わって貰おうぜ」
「そうしよ!じゃあね!凛子ちゃん、冬馬くん!」
「あ…また…」
勢いが凄くてあたしと加藤は押されていた。
「悪かったな。練習頑張ろうな」
そう言って先輩もさっきの人達について行く。
「…俺らも行くか」
「そうしよう」
また掛け声に合わせて歩き始める。
