なんてやり取りをしてるとあっという間に朝練の時間は終わった。
あたしは紐を解く。
「体調は平気だから…」
「そう?じゃあ放課後はちゃんとやろ。みんなの足引っ張りたくないし」
「あんな密着して出来るわけないだろ…」
もうすでに歩き出してたあたしには加藤の声は届いていなかった。
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放課後も二人三脚の練習となった。
あたし達と同じように上手く進めないペアが結構あったみたいでまたそれぞれ歩くことに慣れることから始まった。
「体育祭は青春だからな!頑張ろう!!」
朝と同じくらい熱血な先生はまたテキパキと紐を配る。
「じゃあ気を取り直してやろう」
「ああ」
あたし達は掛け声を揃えながらゆっくりと歩く。
朝と違って加藤もちゃんとやっている。
「とりあえず校庭一周しよ」
「そうだな」
そういえば先輩はどこにいるんだろう。
チラッと真ん中の大縄をやってるところを見てみるけど先輩のクラスの人が見当たらない。
「よそ見すんなよ」
「ごめん」
これじゃ加藤のこと言えないね。
ちゃんと二人三脚に集中しなきゃ。
そう思って前を見ると遠くの方に先輩のクラスの人たちが集まっていた。
