初恋チェリー







まず歩くことから慣れようということでそれぞれ掛け声に合わせて校庭の端を歩く。


真ん中の方は3年生のムカデ、2年生の大縄で使われていて1年生は周りでやるしかない。


まあ本格的に走って練習するってなってもバトン渡すだけだから周りで十分。





なんだけど。



「も〜加藤息合わせてよ」



あたし達は全然息が合わず結んだ位置から全然進んでいない。



「悪い」



それに加藤がやけに素直。


熱でもあるんじゃ…?と思って顔を覗き込む。



「な、なんだよ」



少し顔が赤い…。やっぱり…。



「体調悪い?」



そう言っておでこに手を当ててみるけど…熱はなさそう。

ほっぺを触ってみるとほっぺは熱かった。



「ささ、触るなよ!」

「いやだって赤いんだもん。体調悪かったら無理しないで休もうよ」