初恋チェリー







ーーシュッ…



ドリブルをしていろんな角度からシュートを決める先輩。


見たい気持ちは山々だけどボールカゴを出しに体育倉庫に入る。


出してからボールを磨く。

5分くらいしてドリブルしながらこちらへやってくる。



そしてドカッとあたしの横に座る。


ち、近い近い近い…っ。

あたしの心臓はバクバクいっている。




「早くね?」




は、話しかけられた!


それに驚いてしまって目を丸くして先輩を見てしまった。

返事も出来ず




「ハハッ。何驚いた顔してんの」



笑って袖で額の汗を拭っている。


先輩が笑ってるー!!

じゃ、なくて!



「あっ、と、早起きしすぎちゃって…」


「ふーん」



次は人差し指の上でボールをくるくると回し始める。