「なんか…2人仲良くなったな。花月も表情が柔らかくなった気がする。」
「むう…僕の花月をとるなんて……花月、全然僕の事見てくれないよ……劉磨のことばかり。どうしたら僕の事見てくれるんだろう。」

「かっこいいところ……見せれば?」
「僕にはかっこよさなんて無理だもん…。とくに劉磨相手じゃ。」

「花月より頭いいとこ見せれば勉強…教えてやれる……花月に。」
「そっか…その手があったか。」
「奏ならたぶん…できる。」

「本当!?僕出来るかな?」

「できると…思う。それに、奏は無理してかっこつけなくてもかわいさがあるから…花月も見てくれると…思う。劉磨にはなくて奏にあることいっぱいある…。」

「ほんと、今までかわいさがあれば十分だったのに最近おかしいよ、僕。花月にかっこいいって思ってもらいたいなんて。」
「恋…?」
「ちょっと、この僕が恋!?今まで告白ばかりされてた僕が?」

「他の誰にも渡したくない…自分のものにしたい…なら、きっと恋。」

「あ~あ……この僕が恋か…。ほんと僕が僕じゃないみたい。」

「俺も…花月のことは嫌いじゃない…。ずっと女ってうるさくてめんどくさいって思ってた…いつも自分のことばかり。でも…花月はいつも俺らのこと見て合わせてくれる。懐かしい温かさがある。」


「なんか、ライバル増えないか心配になってきた。」
「今のところは……たぶん平気。でも、それが変わるのはいつか分からない。」

「絶対、これだけは負けたくない。」


初めて人に勝ちたいという欲を見つけた。