全てのテストが終わっても、劉磨さんは落ち着いたまま、奏と聖さんは一切会話をしない。


この空気……すごく重たい。


「花月ちゃん、大丈夫…?なんかあったの?」

「結愛ちゃん……。昨日から劉磨さんはずっと静かでテスト勉強のために教科書を読んでいて……奏と聖さんは喧嘩…したみたいで……。」


「そっか……。花月ちゃんも大変だね。」
「柚のときはもっと穏やかじゃなかったっけ?」

「こら、あずさ!変なこと言わないの。花月ちゃんが気にしちゃうでしょ。」
「あ…ごめん……。」


「大丈夫です……。私じゃ柚さんの代わりにはなれないのは分かっているので……。」

「よし、私たちが力になるよ!あのね、私たちが……でね、そしたら花月ちゃんは……」
「本当にそんなのでうまくいくわけ…?」

「大丈夫、大丈夫!」

「本当に、それだけでいいんですか……?」

「もちろん!それに、柚ちゃんへの皆の感情と花月ちゃんへの感情は少し違うみたいだから簡単だよ。」


「う、うん…頑張ります。」