違和感は俺だけなのか、
みんなで食卓を囲んで食事が始まる。
桃奈さんもニコニコしながら、
全員の話を聞いてる。
…気にしなくてもいいのかな。
「桃奈さんは今お付き合いしてる人とかは居ないんですか?」
「え?私ー?」
茉由の質問に萌愛と遥が少し心配そうに桃奈さんをみる。
…茉由に説明しとくべきだったかもしれない。
話の話題を変えようとしたとき、
インターホンがなる。
「あ、ごめんね、誰だろう。」
桃奈さんが席を外す。
「玲司、洸さんもコーヒーよりカフェオレ派だから大丈夫だと思うよ。」
と、席を外した瞬間に遥が声をかけてくる。
確かに…その心配はよぎったけど。
しばらくして、桃奈さんが戻ってくる。
「姉ちゃんなんだった?」
「…引越ししてきた人がご挨拶しにきてくれたみたい。」
桃奈さんか遥をまっすぐ見ずに言う。
桃奈さんが隣に改めて座るとき、
ふと爽やかな香りがした気がした。
あれ。
この匂い…
さっきのすらっとした男の人を思い出す。

