体育祭も終わって、

振替の休み明けに、

遥から横山と付き合い始めたことをきいた。

「そか、よかった、おめでとう。…桃奈さんは?」

「…体育祭の日家帰ったら、普通でさ。ちゃんと話したよ、付き合うことにしたって報告したら、安心してた。」

ほっとした顔の中に不安も見える。

「なんか変だったの?」

遥は静かに首を振る。

「弟なのに、姉ちゃんのことわかんない…」

ポツリというその背中を思い切り叩く。

「いっ!何!?」

「弟だから、だよ。」

桃奈さんはきっと遥だけには弱音を吐かない。

…大丈夫かな。

「今日…行っていい?」

「ん、きて。今日姉ちゃんが萌愛も晩ご飯誘ってたからくるけど平気?」

「今更、だろ。むしろ俺邪魔ならいつでも言って。」

「それはないってわかってるくせに!」

いつもの笑顔が戻る。

横山も少し離れたところから俺らを心配そうに見ていて、

少し安堵を見せる。

親友のめでたい話を喜ばないわけないんだけどなぁ