そのあとも茉由からずっと桃奈さんとのことについて質問されたのを流し続けて、
打ち上げも終わって、
外に出る。
なんか外が賑やかで、
みんなまだまだ元気だなと半ば羨ましく思いながら、視線を上げる。
「あ!」
固まる。
え、なんで。
「れいちゃん!」
お店の前のガードレールに軽く体を預けて、
少し寒そうに小さくなった桃奈さんがいて。
俺の名前をよんで、手を振っている。
「え、なんで」
遥を見ると、遥も知らなかったみたいで驚いている。
桃奈さんが近づいてきて、
「れいちゃん、楽しかった?」
と無邪気に笑って聞いてくる。
「…美味しかったです。」
「あはは!そっか!」
桃奈さんのことばっか考えてて全然楽しめはしなかったけど。
「…今日洸さんちじゃないの。」
少し拗ねた声を出してしまった。
「え?迎えにきたのに?喜んでくれないの〜?…じゃあ洸のとこ行く〜」
なんて本気か冗談かわからないけど、
くるりと振り返って歩き出そうとするから、
慌てて腕を掴む。
「…うっそー!今日の分終わらせてきたの!驚いた?」

