反論してたら、
いきなりれいちゃんがわたしの鞄をわたしの手からさっと奪って、
「洸さんの家まで送ります。」
と言ってくれる。
鞄まで持ってもらって、
送ってもらって、
今日一日楽しませてくれて。
「…勘違いする子たくさんいると思う。」
私の言葉にれいちゃんは少し驚いて、
「桃奈さん相手なら勘違いじゃないんですけどね。」
と目を逸らす。
…れいちゃんて、
照れてる時目を逸らす癖あるんだなぁ。
可愛い。
くすくす笑ってると、
「…聞いてました?」
と少し拗ねた声で聞かれる。
「聞いてたけど…って、あ、だからっ」
「はるちゃんとでも、手は繋がない、っでしょ?」
さっきまで鞄を持ってた手をれいちゃんの大きな手が包み込む。
私が頷くのをみて、
上から楽しそうな声がする。
「前から思ってたけど、桃奈さん手小さいですよね。」
…れいちゃんが楽しそうならいっか。
そう思ってそのまま洸の家に2人で並んで歩いた。