とりあえずゴールにボールを投げて入れて入った回数ってことでいいのかな?

「じゃあ、お手本も兼ねて、俺らからやるんでみててください〜」

はるちゃんの同級生がポンポンとリズム良く入れていく。

え、まってまって、

五球でしょ?

3つも入ってるじゃん!

「すごい!」

「いや、桃奈さん、冷静に考えて。あいつ二回も外してるから。」

確かに周りは、

軽いヤジを飛ばしてるみたい。

バスケ部はすごいんだなぁ!

もう1人は4回いれてて、

併せて7回は入れないと負けだ。

「れいちゃん、私そんな入れられない…」

「俺、先にやりますね。」

ええー、私に最後のプレッシャーを与えるの?

なんて、れいちゃんの後ろ姿を見てたら、

言葉を失う。

綺麗。

ボールが弧を描いて綺麗に五回とも入る。

「すごい…」

かっこいいなぁ、本当。

次は私の番。

女子の特権で近いところから打たせてもらえることに。

頑張るぞ!

二回やってもゴンッと情けない音がして、

ボールはネットを通過しない。