「桃奈さんいきますか?」

れいちゃんが立ち上がって、

遠慮がちに手を差し伸べてくれる。

「うん!」

その手を取って立ち上がると、

「そういえば、さっき冷たい言い方してすみません。怒ってたわけじゃなくて…桃奈さんが俺を弟としてしかみないから少し…悔しくなりました。」

なんで悔しいのかはよくわからないけど、怒ってないならよかった…

でもさっき気づいたことがある。

「さっきね気づいたんだけど、れいちゃんは弟みたいな男の子だよね!」

弟は弟みたいなんだけど、

はるちゃんみたいに可愛いんだけど、

でもはるちゃんとは違って、

異性なんだなって思うっていうか、

…わからないけど。

「っ、今はそれでいいです。桃奈さんがもう少し自分のことを見ようって思った時1番に俺を思い出してくださいね。」

れいちゃんは少し嬉しそうに、

そういう。



「わかった!」

よくわからないけど。

「絶対わかってない。」

「えへへ。」

笑って誤魔化さないでって言いつつも、

れいちゃんも笑ってて。

さっきまでのモヤモヤが晴れたみたい!れいちゃんすごい!