「桃奈さん、よくそんな鈍感で大きな問題なく生きて来れましたね。」

おーっと、

盛大にディスられてるのかな、私。
 
「鈍感って言われても…こんな私でも彼氏…のような人がいた時期もありますし…少女漫画も大好きだし、結構鋭い方だと思う!」

自信満々に答えると、

固まるれいちゃん。

「え、桃奈さん彼氏いたの…?」

え、なにそれー

彼氏いたことなさそうに見える?

確かにそんなにもてませんが。

…確かに、彼氏と言っていいのかわかりませんが。

…あぁ、やな思い出を自分から振ってしまった。

「はい、この話終了!別の話しよ!」

「ちょ、彼氏のような人ってどういう…」

「れいちゃん、ストップ。」

私はれいちゃんの口を手で軽く覆って制する。

今日は楽しい日なんだから!

「れいちゃん!案内してよ!」

手を離して、

れいちゃんの腕を引く。

れいちゃんは最初は何か言い出そうだったけど、

「どこいきたいですか?」

と聞いてくれる。

ありがと、れいちゃん。