弟にしないで。


「えっ、私たちが帰ろうとしたから誘ってくれたんじゃないの?」

「いや、そうですけど、そうじゃないっていうか…はぁ。桃奈さん、わかってない…」

ちょっと不貞腐れたように、

れいちゃんがため息混じりに言う。

呆れないでください…

「桃奈どうすんの、帰るなら帰るぞ。」

洸がそう言って腕を掴んで、

歩き出す。

え、ちょ、まって、

周りに視線を持っていってもみんな、

呆れ顔というか困り顔というか…

え、どうしたら、、、

なんて考えてるうちにどんどんれいちゃんと距離ができる。

「ちょっと、洸ストップ!よくわかってないし、れいちゃん誘ってくれたのに…」

洸に話しかける。

「桃奈、あいつは遥とは違うぞ。弟じゃないんだからそこまで可愛がる必要ねーだろ。」

え、そうだけど…

でも…

どうしよう。

半ば引きずられながら、

「れいちゃん!ごめんね!」

決めた。