近づいた顔に口付けると、
れいちゃんが真っ赤になるのが暗いのにわかる。
だって、鼓動が早くなったから。
「…ずるいよ。」
れいちゃんの声に、ふふって笑って、
「れいちゃん、もう一回。ダメ?」
と返すと、
「…一回じゃなくなるけどいいですか。」
と聞こえて唇が奪われる。
何度もれいちゃんと唇を重ねてたら、
れいちゃんのケータイの音で現実に戻る。
「れいちゃ…でん、わ…」
「ん…もうちょっと。」
れいちゃんは電話を無視して続けるけど、
電話も鳴り止まなくて、
「…すみません、」
とすごく不服そうに電話に出る。
…可愛いなぁ。
れいちゃんに抱きつきながら今日の楽しかった時間を振り返ってると、
「桃奈さん帰ろう!」
と急にれいちゃんが手を引いて歩き出す。
「え、どうしたの、」
「…夢中になって忘れてた。遥に早く姉ちゃん返せって催促されました。」
苦笑いするれいちゃん。
はるちゃんと何か約束してたかな?
今日は萌愛ちゃんとデートって言ってたけど…

