いったん桃奈さん達のグループと離れて、

遥のとこに戻ると、

「ビーチバレーしよ!」

と眩しい笑顔。

横でずっとしつこく話しかけてきてた茉由もその一言に準備をはじめる。

集まった部員何人かで

チーム分けしてると、一気に周りが騒がしくなる。

嫌な予感…

俺はそっちに視線を向けて頭を抱える。

桃奈さんと姉貴が着替え終わって合流したみたいで、

その2人に注目が集まってる。

姉貴は身長高いしすらっとしてるから黒のビキニを着てて、

いやそんなことこの際どうでもいい。

桃奈さんは…と視線を向けて、なんか見てられなくて視線を逸らす。

「はぁぁぁ…」

深いため息をつくと、

遥が肩に手を置く。

「どんまい…あの水着見たことないからこの前綾さんと買い物した時に買ったんじゃない?」

姉貴の仕業か。

どこで合宿するかも言わないくせにこっちのスケジュール教えろって煩かったのはこれか。

姉貴に視線を送ると、

俺を指差して大爆笑してる。

桃奈さんも桃奈さんだよ、

なんでこんな目立つとこでそんな格好…

そう思って視線を向けると目があって、

なんとなくまた目を逸らしてしまう。

…無理、抑えきかない。

近づかないようにしよう。